Negosim -3days Virtual Strategy/Finance/Negotiation Game-

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Bon jour! S.O.です。
ここではOrientationを終えいよいよCore Coursesが始まるぞっ!と意気込む生徒達に最初にプレゼントされる楽しいHands-on game, "Negosim"について説明します。(もちろん単位になるカリキュラムです。ちなみに名前の由来は教授陣も知らんとの事)


いきなりCore Coursesに突入しそれぞれの科目について細かく学ぶ事はもちろん為になる反面、知識の融合が難しくなり、よく言う『授業と実践は違う!』という状態になってしまします。HEC Parisではそうした事態を避けるため(だと私は理解しています)、授業が始まる前にVirtual Business Gameに取り組んでもらう事で、 Business Manager達が
・どのような情報を用い
・どのように戦略を組み立て
・どのようにTeam Buildingを行い
・どのように外との交渉を積み重ね
結果を出していくのかを生徒たちに理解させようとするのです。この3日間を通し、生徒たちは自分たちのLearning Needsを再認識する(なぜセオリーを学ばなくてはいけないのか)とともに、Team Buildingの重要性(N人集まれば文殊の知恵)、相手を説き伏せる交渉術(後述しますが結構みな本気で勝利を狙うのでガメつくしつこく交渉します)を学ぶことになります。ちなみに端折りますが、このゲームの前にBusiness Conceptという授業でBusinessの基本のきの最初の横棒くらいは学びますので、MBA留学前にBusiness Experienceがない人も安心(?)です。

ではまず、Negosimのルールについて簡単に説明します。
・全部で3つの世界
・1つの世界に10社、全く同じ商品を取り扱うB2Bの会社が存在
・市場は先進国(ドイツ・日本・米国)、中堅国(ポルトガル)、途上国(マレーシア)に分かれており、それぞれ生産性や選好、市場規模が違う。各社はどこかの市場に位置している
・5人1組で会社を運営し、全6タームで『最大のMarket to Book』を目指す
分かりにくいですかね?B2Bの会社同士が設備投資やJV設立、R&Dやニッチビジネスの開拓投資、価格設定や海外進出規模を巡って意思決定を行うまさに経営ゲームなのです!そして面白いのが、ゴールは売り上げや利益、マーケットシェアの最大化ではなくコンピューターによって自動的にはじき出されるMarket to Book、つまりどれだけそのBusinessを株式市場が評価するかという観点で戦略を決めていかなければいけないのです。

市場は生物だから、といっても分析なしに戦略は決められません。一方で、しっかりした戦略が出来上がってこそ市場パフォーマンスを分析し戦略を修正できるものです。6タームという制限の中で、どれだけ早期に戦略を確立し、パフォーマンスを分析し、最後のジャンプアップまでの道筋を決められるか。さらに一人ではなく、Teamの一員として、対外交渉の窓口として積極的なアクションが求められるので、英語がnativeではない我々には嫌でもThrillingな展開が待ち受けています!最初は、英語でのDiscussionに自信が無くて、聞き取れてもいないのにただ首を縦に振ってしまう人もいるかもしれません。でも、HECはどんなに下手な英語でも、しっかり努力をする人を認め、何を考えているかを適切に引き出し、さらにRephraseまでしてくれる仲間がたくさんいます。またExcelなどのSheet作りで力を発揮するのもいいでしょう。自分に何が出来るかを考え(Teamの輪を崩す事ではなく、如何に付加価値を相手に示せるか)、日本人ならではの丁寧さで仕事すれば大丈夫なはずです。僕たちのTeamは、投資銀行の経験もあるアメリカ人、Financeに強いメキシコ人、Marketing出身の台湾人、法律関係の仕事をしていたロシア人とかなりGlobalでしたが、皆それぞれにTeamに如何にContribution出来るかをしっかり考えて行動していたのが印象的でした

さて、簡単にこの作者、S.O.のチームが取った戦略をここで紹介しましょう。私たちは先進国アメリカ、高品質のものを高価格で売るという戦略を取っています。Market to Bookを高める為に、私たちは次のBasic Conceptを貫き通す事にしました。
・High[est] Quality, but Lower Price
自分たちのBusinessのTargetをまず先進国に設定しました。勿論、顧客が高品質商品への需要が高いため、一番AccessしやすいMarketであるのは明確です。しかし、設定として彼らはかなりPriceに対しSensitiveであるため、如何に高品質、出来れば最高品質のものを比較的安価で提供できるかがPointになります。また、競合する中堅国も、Qualityを高くする事で強敵になり得ますし、途上国は圧倒的な低価格で市場Shareを大きく拡大してくることが予想されました。(そして私たちのQualityは途上国で求められていない為、彼らの市場へExpandしていくことも難しい)具体的な戦略としては、品質を上げる為の投資、さらにRiskを取って途上国に工場を建設し、価格を下げていきます。でも、途上国の安い労働力にAccessするためには、途上国のPlayersとの協力が不可欠です。なので、私たちは、Initial Costを全額負担する代わりに、生産量のほとんどを享受する、さらに彼らに見返りとして数%程度のManagement Feeを支払うという提案を行いました。かなりの交渉力が試されます!僕はRussiaのチームメートともに交渉に当たり、なんとかPartnershipを結ぶ事が出来ました。

こうしたConceptを具体的な数値に落とし込み、First Termの戦略として決定しました。疲れた〜昼ご飯を食べたり、学期の始まりとして様々な説明やPresentationを受けていますが、気持ちはFirst Termの結果が知りたくて仕方が無い。結果が出るとざわめきが起こります。そして見事、私たちはまあまあいい成績を残す事が出来ました。ここからは経済状況が変化して需要が縮小傾向に入ったり、またFirst Termの結果を経て、過剰在庫をどうするか、さらに新しい国にMarketを拡げていくべきか、またどのレベルまで品質を向上させていくべきか、等、様々な要因を考慮して数値を決めていけなければいけません。さらに、中堅国だけでなく途上国も先進国Marketに価格を武器に入り込んでいる状況を分析して、高品質だけでなく価格をなるべくCompetitorのレベルの『さらに1つ下』のレベルの品質を提供する国と競合させる為に、積極的な投資方針に切り替える事にしました。6Termというのは長いようで(実際3日間は疲れます笑)短いので、如何に結果を早く出すか、さらに最後のTermでは思い切り成長Potentialを市場に示す事でMtoBをBoostさせる事が重要となります。もうだんだん書くのも疲れたのとすべてのTermの戦略は説明できないので省きますが、最後には全Teamの中でTopの成績を残す事ができました。(勿論成績はA☆)

このGameは実際どのくらい役に立つかどうかは疑問もありますが、何かCompetitionになると外国人達の目の色が変わり、白熱した本番さながらの交渉が繰り広げられたりします。また、面白い友達はBusiness Mannerを忠実に再現したり、非常にユニークな経験を最初からする事で、これから始まるCore Termへの期待に夢を膨らませることが出来たと思います。来る未来のIntakeの皆さんも、ぜひ貴重な経験を心から楽しんでほしいと思います。



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